日立平和通りのさくら/日立市【いばらきドローン散歩Vol.035】

 日立平和通りは、戦災復興事業の一環で昭和26年、日立駅前から国道6号までの間に開通した道路です。1kmの道のりにソメイヨシノが120本植栽され、日立かみね公園とともに「日本さくら名所100選」に選定されています。
 この通りを中心に開かれる『日立さくらまつり』には、満開の桜の中に、からくり仕掛けの山車「日立風流物」が出ることで有名です。

 日立市の桜は日立鉱山の煙害対策として植栽されたのが、そのルーツです。枯れ死した山々の緑を蘇らせるために、耐煙木としてオオシマザクラを320万本植林したことに始まります。大正4年には当時、世界一の大煙突を完成させ、公害問題が大きく改善されました。桜も今では日立市全体で1万4000本を数えるまでになっています。

 日立市平和通りのサクラ並木は、植樹から70年が経過し樹勢の衰えが目立っています。市は2018年度から5カ年で計画的な植え替えに取り組んでいます。

 撮影にあたっては、国土交通省東京航空局長の全国包括許可を取得し、発着地の地権者、関係者の許可をいただき撮影しました。