紙芝居「大煙突とさくらのまち」語り/鈴木 尚
紙芝居「大煙突とさくらのまち」語り/倉品和代
「大煙突とさくら100年プロジェクト」は、茨城県日立市のシンボルをテーマにした紙芝居「大煙突とさくらのまち」を、2021年に制作しました。煙害を防ぐために約100年前に建設された当時世界一だった大煙突をめぐる「人と自然と産業の共生」の史実を、16枚の絵に収めた作品です。
2019年にロードショー公開された映画「ある町の高い煙突」(原作・新田次郎/監督・松村克弥)を応援する会のメンバーを中心に、郷土が誇る史実を再発見し、全国に発信しようと、「大煙突とさくら100年プロジェクト」が発足しました。
100年前、日立では旧日立鉱山(銅の採掘と精錬)が出す煙のために山林の草木が枯れ、農作物に大きな被害・煙害が発生しました。様々な調査や研究の末、旧日立鉱山は煙害防止のため、1914年に当時世界一の大煙突(高さ155・7メートル)を建設しました。さらに、ソメイヨシノやオオシマザクラなど500万本以上を植栽して街の緑も山の緑も回復させ、公害問題を克服した歴史があります。これは現代のSDGsの先駆けともいえる史実です。
日立の大煙突は1993年に老朽化のため倒壊し、3分の1ほどの高さになりましたが、今も現役で使われています。
紙芝居「大煙突とさくらのまち」は、脚本を日立市十王出身の児童文学作家・佐々木ひとみさん、絵を仙台市で活躍するイラストレーター・栗城みちのさんが担当し、2021年に製作されました。
紙芝居「大煙突とさくらのまち」
脚本/佐々木ひとみ(十王町高原出身の児童文学作家)
作画/栗城みちの(仙台にて活躍中のイラストレーター)
語り/鈴木 尚
制作/大煙突とさくら100年プロジェクト
協力/日立ロータリークラブ、メディアクラフト、認定NPO法人共楽館を考える集い
印刷・製本/日立高速印刷株式会社
動画制作/一般社団法人創生戦略戦略研究所