悠久の歴史ロマン・五浦海岸/北茨城市【いばらきドローン散歩Vol.046】


福島県との県境にある北茨城市。断崖絶壁の突き出た岬に、奇怪な岩が海から頭を見せる五浦海岸に「六角堂」はあります。
明治の美術家であり思想家である岡倉天心が、日本画の近代化に向けた美術活動を指導した“近代日本画の聖地”とも言いうべき場所です。
五浦海岸には名前のとおり、小五浦、大五浦、椿磯、中磯、端磯という5つの入江があります。この地域の奇岩は、中国の文人画などに登場するものと同質のもので、天心がこの地を選ぶ一つの要因であったとされています。

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五浦海岸には地質学的に大きな特徴があります。周辺には、世界でも最大級の層状炭酸塩コンクリーション(炭酸カルシウムの堆積物)が存在しています。
この炭酸塩コンクリーションは、かつて茨城沖に存在していたとされる巨大な石油ガス田の存在が関わっています。